【その他】"生産性"のない恋愛は悪なのか【LGBTs】
このニュースをテレビで見た時に衝撃を受けた。
「はあ、まだこういうことを言う人がいるものか……」
時代は平成も終わろうとしているのに、まだこういった差別は遺物のように残っているのだろうか。
今日はこのニュースについて思うところを書いていこうと思う。
そもそもLGBTsとは?
まず、このニュースを読み解く前にこのLGBTs(LGBTと表記する場合もあり)が何であるかを記載しておく。
LGBTsとは性マイノリティの総称で、レズビアン(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイ(男性も女性も愛せる人)、トランスジェンダー(生まれ持った性別と心の性別が別)という四つの要素の頭文字だ。
私自身は自分のことを"潜在的なバイ"だと思っている。男性も女性も「好き」と思うことがあり、それで悩むこともあったからだ。
また、私の周囲には同じくバイである男性や、レズビアン同士のカップルも存在するため「珍しい!」という意識も、「不思議!」という感覚もきわめて薄いといえる。
とにかく、この記事をこんな人が書いているのだということは理解してほしい。
LGBTsで問題視される"生産性"とは?
さて、今回のニュースをざっと説明すると、女性議員が「LGBTsの人間は"生産性"がない!」と言った、というのが問題となっている。
では、ここでいう"生産性"とはいったいなんのことか。
恐らくは「子供を産むかどうか」なのであろう。
実際にこの女性議員は「子供をつくらない、つまり『生産性がない』」と発言していたようだ。
普通に考えれば、確かに同性同士のカップルに子供は生まれない。中には精子提供のような方法で子供を産むことを考えるカップルもいるが、かなり金銭的に余裕がなければ難しい。
また日本の人口は減少傾向にあり、当人たちの気持ちをくみ取ることなく数値上でとらえれば以下のルーチンが成り立ってしまう。
LGBTsが公式に認められ、そういったカップルが増える
↓
子供が生まれない
↓
人口が減少
確かに、この内容は事実かもしれない。
しかし、はたして人と人が家族となり共生していく"恋愛"や"結婚"に『生産性』は必要だろうか?
通常のカップルが"生産的"か?
ここで思うのが普通のカップルがはたして生産的かどうかという問題である。
世の中に未だ"結婚=子供を産む"と考えている人が多いのは認めよう。
しかし、そもそも、その意識すら時代遅れとされる中で、当人たちの気持ちをくみ取ることなくカップルを『生産的な人口増加への架け橋』と思っていいのだろうか。
もし、シュミレーションゲームであればそうであろう。人口を増やすためにカップルを増やせというゲームであれば、私だってLGBTsを禁止するに違いない。
しかし、これはシュミレーションゲームではない。間違いなく現実で、そこに生きる人々の気持ちをなんだと思っているのだろうか。
彼らは普通に生まれてきただけだ。それなのに何故『生産性』ごときに全うな生き方を迫害されなければならないのか。
人として生まれ持つ権利
人として生まれてきた以上、人には普通に生きる権利があると考えている。
たとえ障害のある人だろうと、同性愛者だろうと、もちろん異性愛者だろうとそれは同じだ。
そもそも、LGBTsの人々があなたたちに一体、どんな損害を与えたのだろうか?与えたことはないはずである。
もはや、こういった内容の発言は暴力だと、いい加減世間は気付くべきだ。
自分たちの思う"普通"が"間違い"であることに、日本はそろそろ気づかなければならないと思う。