私は雑兵

社内ニートが自律神経と戦っています。

【趣味/うつ病】趣味がうつ病を期にリセットされた話

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「●●さんって、趣味なんですかぁ~?」

 

そう女は腰をくねらせながら甘い声で吐き出した。アルコールを含んだその声は、居酒屋の空気に霧散しそうになる。

 

「お!いいこと聞いてくれるね!俺はさ……」

 

女の言葉に男は身を乗り出して答え始めた。パリッとしたスーツに、高級そうな腕時計。見るからに輝かしい今を生きている男は女の質問に嬉々として答え始めた。


正直、女はこの男の趣味などどうでもよいのだろう。聞くふりをして聞き流している。しかし、男はまるで気づいていないのか、少年のような顔をして自分の好きなことを話し続けていた。

 

「へぇ~……じゃあ、雑兵Aさんの趣味は?」

 

【目次】

 

趣味がある時期にリセットされた

小学生か中学生くらいの頃から小説を書くのが好きであった。

それを押し付けて周囲が「おもしろい」と言ってくれるのが純粋に楽しかったし、昔から空想していた世界を文字に起こすのが心地よかった。

 

ゲームにもはまった。RPGの中堅どころと名高い『テイルズオブ』シリーズはほぼすべてやったし、『ときめきメモリアルシリーズ』もディスクがすり減るほどやりこんだ。

 

ほかにも萌えゲー、音ゲーRPGなど手さぐり次第にやりこんでいた時期がある。

 

他にも趣味はあった。イラストを描くこと、本を読むこと、2ちゃんねるを徘徊すること、アニメを鑑賞すること……。

どれもオタク文化の隅で細々とやっていたことだが、それでも大学生まではこの趣味を一貫して行っていた。

 

しかし、現時点で継続されている趣味ははたしてどれくらいであろう。

 

小説は書いているが頻度は減った。

ゲームは自分の好きな『無双シリーズ』の新作か、『鬱ゲー』のジャンルしかやらない。

イラストはめっきり書かなくなったし(このブログのために描いたりはするが)アニメも見なくなった。

 

若いころは「大人になったら稼げるし、そうなれば趣味が増長されるんだろうな」とぼんやりおもっていたが、実はそんなことないのだろうか。

 

リセットされたきっかけを思い出してみる

とはいえ、社会人の最初はどれも継続してやっていた。

関東に引っ越したこともあり、アニメはTVで鑑賞できたし、ゲームの購入も容易になった。

好きなアニメやゲームのグッズも秋葉原へ行けばなにかしらあったし、ゲーセンにだって入り浸った。

クレーンゲームで好きなキャラクタのフィギュアを取ることだって、好き好きにやっていたように思う。

 

では、どこでリセットされてしまったのだろうか。

そこで気づいたのが、最初の会社を退職してから趣味に変化があったことだ。

 

最初の会社はうつ病でやめている。

 

blog.me-zohyo.com

 

そういえば当時、治療の一環で薬を飲んでおり、一日中ねていることが多かった。

できることといえば、寝転がりながらスマホをいじることくらいのことで、今まで積み上げてきた趣味は何一つできなくなってしまっていた。

 

それ以降、私はなにもできなくなっていた。

朝起きて、ご飯を食べて昼まで眠る。昼ごはんを食べて寝転がりながらスマホをいじり、夕飯を食べては眠る。

薬で強制的に眠気がくるとはいえ、生産性のない日々を過ごしていたのは確かだ。

 

うつ病から復帰した今、趣味は

その後、うつ病が回復し、現在は特に問題なく生活をしている。

 

うつ病から復帰してすぐ、私はバイクを購入した。

 

当時『ばくおん!』というアニメをやっており、それを見ながら自分が中型二輪の免許を持っていることを思い出したのだ。

すぐに中古バイクのサイトを眺めていたところ、自分が一番欲しかったバイクが近所のバイク屋に売られていることをしり、すぐさま購入を決めたのだ。

 

そのあとは不思議なくらいアウトドアの趣味が増えた。

学生時代にボランティアで触れたキャンプも再開したし、キャンプに複数人で行くことを想定し車も購入した。

今でもデイキャンプを含めてアウトドアを楽しんでいる。

 

もちろん、これは私の結果だ。

しかし、うつ病の最中「何か趣味をもたなければ……」と焦っている人がいればどうか安心してほしい

 

うつ病が治れば、自然とやりたいことも増える。

 

もちろん、治療が大変なのは心得ている。

しかし、この記事を読んで少しでも不安が解消されればと思う。

 

今日はそんな話。