【仕事/うつ病/退職】さて、仕事を2週間で辞めた話でもしよう
新入社員に対し、よく「3年は働きなさい」と言われる。
どういう意味で3年間なのか理解できない私は、現時点で3年間同じ会社に勤めた経験がない。(最長で2年半)
そんなどうしようもなく飽き性な私は、あるとき2週間で会社を辞めた。
仕事をこんなに早く辞めてもいいのか悩む貴方の、背を押したい。そんな話である。
【目次】
初めての転職 → 無職期間は約1週間だった
さて、最初に勤めた会社を辞め無事無職になった私は、すぐさま転職活動に取り掛かった。
決めていたのはシステムエンジニア以外の仕事であるという条件。
私は、山を越えた先にある会社に応募した。結果、私は無事、内定をもらうことができたのだ。
仕事が始まったのはその次の週だ。従業員数が10名以下の小さな会社だったため、社長が直に電話してくれた。
嬉しかったし、家族も喜んでくれた。
私が応募したのは事務職だ。
手取りは多くない。
しかし、必ず定時で帰れるし、PCスキルはあるため楽勝だと思っていた。
そう、実際に仕事をするまでは。
忙しい職場、厳しい先輩
会社に入って初日は、簡単な仕事があてがわれた。
こんな静かな午後を過ごしてお金がもらえるなんて、幸せだと思っていた。
しかし、次の日から業務があてがわれた。
小さな会社だったため仕事はあふれかえっていたようだ。
次から次に送られてくる書類。
面倒な作業の数々。
私の1日は急速にめまぐるしくなった。
気が付けば1日が終わる。
そんな日々を3日ほど続けたある日、私はふとわからないことを先輩に尋ねた。
その会社には女性社員が2人おり、1人はきつそうな人で、もう一人は優しそうな人であった。
当然、私は優しそうな人に尋ねるが、その人でもわからないことが多かった。
結果、私はきつい女性社員と二人で仕事をすることが多くなった。
しかし、その人と仕事をすればするほど、私は怒られた。
書類のミスを責められるのは仕方がないだろうとは思っていた。
しかし、他にも服装や言葉遣い、勤務態度、掃除の仕方も叱られた。
そのように、やることなすこと怒られていた私はすっかり自信を失ってしまった。
気づけば、仕事をするのが怖くなり、作業をするにしても「怒られるかもしれない」と血眼になって自分のミスを探した。
女性社員の前に行くと声が震え、涙が出た。
そして2週間経ちそうになったころ。一言、こういわれた。
「いつになったら、仕事おぼえるの?いい加減にして」
余裕のない人 vs 余裕のない人
今にして思えば大したことではないかもしれない。
しかし、当時、私はうつ病も治りかけの時期だったこともあり、この言葉で精神的に打ち砕かれてしまった。
私も余裕がなかった。
しかし、彼女もまた余裕がなかったのだろう。
毎日、山積みにされ遅れていく仕事。
仲間は一人しかおらず、新しく入った新人はまるで使えない。
彼女からすれば、ただの八つ当たりだったにちがいない。
しかし、当時は私も余裕がなかったのだ。
次の日、私は社長夫人に事情を説明し(この社長夫人は会社の専務だった)次の日付で退職することに決まったのだ。
心と仕事、どちらが大事か
さて、冒頭に戻る。
「3年は働きなさい」と言われている新入社員に告げる。
2週間で辞めた人間もいるのだから、気にしなくてもよい。
何年務めたかなど、社会にでればなんのステータスにもならない。
それより、自分の生きている短い間で好きなことをやった方が断然正しい。
確かに私は2週間で会社を辞めた。
しかし、だからなんだと問いたい。
長年、務めることが希少価値である世の中がおかしい。
長年勤めても無能は無能だし、短い間しかいなくても有能は有能だ。
そこをはき違えてはいけない。
(たとえば上記のように長年つとめていても、後輩に八つ当たりする人もいるのだ)
もちろん、やりたいことのために耐えることは必要だ。
しかし、もし耐えるさきに自分のやりたい未来が待っていないなら、苦しむ必要はない。さっさと逃げてしまおう。
心は直るのに時間を要する。
しかし、仕事はほぼ無限にあるのだ。
どちらを大事にするかは自分次第だが、もし苦しい思いを抱えているのならば、まずはきちんとその心に向き合ってみるべきである。