【仕事】社員旅行の幹事を死に絶えたグループでやった話
そもそも、社員旅行っている?
(本日の冒頭文は以上になります)
【目次】
おめでとう。今日からあなたは社員旅行の幹事です
入社二年目。
ブラックな業種。
燃えるプロジェクト。
燻る社員。
そんな状態で私は社員旅行の幹事に選ばれた。
社員旅行の幹事は全部で4名。3つの違う部署から選ばれており、私の部署からは2名が幹事に選出された。
「おめでとう!今日から雑兵Aさんが幹事だから」
と上司の笑う顔が忘れられない。
この上司が嫌いなわけではなく、むしろ尊敬していたがその時ばかりは全力で蹴り倒したかった。
(毎日忙しいのに、幹事の仕事などできるのだろうか)
幸い、私以外の人は先輩ばかりで頼りになる人ばかりだ。
(大丈夫、私たちならうまくやれる)
そうでも言わないと立っていられない状況に、私は辟易としながらその日はプロジェクトへと戻っていった。
社員旅行前:準備とプロジェクトの折り合いがつかない
社員旅行の幹事が行うことは主に以下である。
- 旅行会社との打合せ
- 行先の決定
- 宴会の準備
- 出欠者の確認
- バス内での飲食物を買い出し
- 当日の引率
この中で当日の引率以外はすべて社員旅行前に行わなければならない。
しかも業務時間中には当然できないので、業務後に残業をしてまで取り組まなければならなかった。
当時、毎夜22時くらいまで残業していた私は、当たり前のように残業時間が伸びた。
夜の23時くらいに席順決定用のくじをひたすら切ったこともある。
「屍みたいやな」
通り過ぎる上司が私を笑って過ぎ去っていく。
誰がゾンビや!と怒る気力もまるでない。
そうこうしている間に、各先輩のプロジェクトも炎上を始めた。いうなれば社員旅行前の大火災である。
「●●先輩、今日、会議出られないらしいよ」
「××さんは体調崩して今日はお休みなんだよ」
こうして倒れていく社員たちを見ながら上層部は嬉しそうにニコニコしながら社員旅行を楽しみにしている。
……本当、社員旅行って必要かい?
社員旅行中:全員で屍のようにおじさんたちに言うことをきかせる
そして当日。
前日、日付が変わるまで会社に残った3人と、なんとか早く帰った1人で社員旅行の引率が開始された。
(まあ、大人を引率するなんて簡単だろう)
とかぬかしていた私を張り倒したい。
まずおじさんは、バスの中でも酒を飲む。それはいい。
しかし、次第に「え~●●ないの~?」みたいな文句が飛び交い始める。
そんなにほしいなら買ってから乗車しろ!と怒鳴りたくなる気持ちを抑えて代わりの飲み物を差し出す。
そうして程よく酔っ払ったおじさんたちは、自由奔放に行動し、集合時間になっても帰ってこない。
見渡せば、時間になっても喫煙所から戻ってきていないのだ。
集合時間も守れない親父どもがどうしてビジネスの場で納期を守れるんですかねぇっ!!??
あ!!!守れてないから弊社赤字になりかけてるんでしたね!!!ごめんなさいねぇ!!!!
という心の叫びを押しこめ、おじさんたちをバスへ押し込む。
へとへとになりながら宴会場へ向かっても仕事はまだ山積みだ。
親父たちを座らせ、ビンゴ大会の司会をし、盛り上げておいて偉い人にお酌をして回る。
不思議なことに、騒いでいるおっさんの中で社長だけは冷静で
「大変だねぇ。でもいい宴会だったよ、ありがとう」
と言ってくれた。
やっぱり社員旅行っている?
こうして死ぬような気持ちで社員旅行の幹事をしてわかったのだが
そもそも社員旅行は必要なのだろうか?
会社内の飲み会に一定のメリットとデメリットがあるのは理解しているが、もう少し現代に合わせた形にならないものか。
毎年恒例、新入社員のカラオケ!とかパワハラでしかないし(私が幹事の年はやめさせた)お酒で酔っ払った上司を見ても尊敬の念は湧いてこない。
思い出して書いていても、やっぱりあの時はしゃいでいた上司を片っ端から蹴り倒したくなったので、もうやめよう、社員旅行……(手記はここで途切れている)