【その他】年末に多発する命の前借に気を付けましょう
布団に伏せていた。
どうも、ここ最近、室内と室外の気温差にやられ頭痛が続き、会社についても「ふえぇ、頭痛くてブログ更新できないよぉ」という状況に陥っていたのである。
仕事?そんなもの、病だろうが健康だろうがほとんどない。
しかし、不思議なもので、社畜をしていた頃よりも早く帰宅できるにもかかわらず、こういった体調不良は毎年やってくる。
「ハーイ!コトシモノコリワズカ!プレゼント、オイテイクネ!」
と赤い服着て白いひげを生やした老人が、モミの木の下ではなく私の体へ直に何かを流し込んでいるに違いないのだ。
【目次】
社畜と体調不良
では、昔は体調不良にならなかったのかと言われればそうではない。
季節の変わり目には必ず体調を崩していたし、風邪もひいた。頭痛だって現在の比じゃないくらい体験していた。
それでも体調不良に陥った記憶が少ない理由としては、
- 常に体調不良だった
- 気を張っていて体調が崩れる一歩手前をキープしていた
という2点が大きいのだろう。
まず、そもそも激務過ぎて常に体調不良だったのだ。
壊れた蛇口のように流れ落ちる鼻水、運命共同体のようにのどに蔓延る痛み、そして腰痛に頭痛。
PCに目はやられているが、見ないことにはプログラミングができないのだ。頭痛ちゃん、そこどいて、プログラミングできない!状態とでも呼ぼうか。
そして、人間、緊張していては体調不良にすらなれないのである。
不思議なことに、緊張をしていると元気な状態が続くのだ。
では、いつ倒れるか。緊張がほどけた休日である。
思えば社畜時代、常に土曜日はベッドから動けなかった。体の末端まで疲労がたまり、動こうにも動けない状態なのである。
精一杯の運動がトイレにいき、台所で水を飲み、食パンを食べるである。
やだ、私ったら。ゾンビみたいな生活ね。
社畜はインフル検査も許されない
あぁ、思い出した。あれは年の瀬12月。今のように寒い時期であった。
あまりにも体調が悪く、目の前に座っている後輩に「先輩、死にそうですね」と言われたことをきっかけにプロジェクトマネージャへ「病院へ行ってもいいですか?」と打診をしたことがあった。
「いいですよ」意外な返答である。
「ただし、インフルエンザの診断は受けないでください。インフルエンザだと診断されたら一週間は来られないので」前言撤回。辛辣な言葉である。
当時、プロジェクトは年末の納期を控えて炎上していた。
社内にはカビと埃とそれから私状態がはびこっており、ゾンビのような社員がただ黙々とタイピングする音が響き渡っている。
そんな状態で、まさか一人で悠々と一週間も休みを取ろうだなんてありえませんよね?と、当時のプロジェクトマネージャの背景には書いてあった。
「インフルエンザの診断を受けず、インフルエンザと診断されなければ、インフルエンザではない。たとえ、インフルエンザの菌に感染していようとも」などという哲学のような思考に犯されながら、私は悟った。
社畜には病気になる権利もないのだと。
(ちなみにこっそり診断したら風邪でした)
歳をとると見えてくる、金で買えない健康
人間の周りでは平等に年月が流れ、やがておいていく。
そういった中で、私は健康の尊さを思い知った。
うつ病になり、動けなかった2年間は間違いなく社畜の時に前借をした2年間だ。
その2年間は体と精神をむしばみながら、やがて自分へ返ってくることになる。
若いころはまだそれでも、若さという純粋な力で乗り切ることができるが、年を取るとそうもいかない。
疲労は蓄積し、1年の前借は2年に、2年の前借はやがて5年にと増えていく。
年末は忙しい。しかし、忙しいからこそ、自分の健康を見直してほしい。
今、前借しているこの時間は、やがて倍以上になって帰ってくるのだ。
どうにかして、寿命の前借をしない方法で生活をしたい。そう思いながら、私は来る正月休みを楽しむことにする。