【新入社員】どうして新入社員は群れるのか
朝早くに家を出て、ちょっと早めの電車に乗って、会社について本を読むのが最近の日課になりつつある。
家にいると、てんで本を読まないことに気が付いたからだ。いや、だって誘惑多いじゃないですか。ITILの本なんて読んでる場合ちゃうのよ。モルモットのおしりを撫で回さなきゃならないし、ギターだって弾きたいし。
そんなこんなで毎朝、電車に揺られているわけだが、どういうわけか最近は満員電車の流れが悪い。
気付きはある。新入社員らしきフレッシュなスーツに身を纏った団体だ。
なんで彼らは群れるのか。
そして、何故、彼らは満員電車が駅に着いたときに一度、電車の外に出ないのか。
【目次】
新入社員諸君、素直にいおう。邪魔であると。
思えば春であった。
春といえば新しい生活である。わが社の我が事務所には誰として新入社員が入ってこないので忘れていたが、時代は新入社員なのだ。
彼らは一目みてわかる。独特の緊張感、お互いの腹を探り、上司のご機嫌をうかがい、どこまではっちゃけていいのか斥候をだし、そして群れる。半分大学生のような空気のある彼らを私だって決して憎悪の目で見ている
わけではない。
しかし、彼らは群れるのだ。
動物は群れるものだ、と言われれしまえばそれまでである。しかし、あえて今日はそこについて議論しようではないか。
何故か。偏に邪魔なのである。電車で降りようと思っても「なんか詰まってんな……」と思ったその先には新入社員の団子があるのだ。
いいか、素直に言う。邪魔だ。群れないでくれ。通路を鶴翼の陣で歩かな
いでくれ。
烏合の衆と不安の同調
いや、皆までいうな。きっと新入社員は不安なのであろう。
新しい環境でつながりがなく、宙に浮いた状態では、だれだって不安になるのは仕方がない。
そうやって不安な気持ちを紛らわすには、周囲に同じ不安を共感できる仲間を作ることが最も手早いということも、この人生の糞みたいな先輩は知っている。
電車で団子になっているのは、そこから離れてしまえば、また同じ輪に加われる可能性が低いからだ。だからこそ、電車では輪を乱さず、その場に立ち止まってしまう。
必死に話についていこうと愛想笑いを浮かべながら横についていき、結果として通路をショムニのように歩いてしまう。
だが、気づいてほしい。気にすべきはそこではない。
必要な行動にリソースを割いてほしい。
例えば、奥の人が出ようとしていたら、一度、車内から出るとか。それで輪に入れなかったら、入れなかったで堂々として近づいたら自然に話しかけるとか。そんな毅然とした態度でいいのだ。
逆にいえば、君の群れているその群れは「不安な感情を同調するためにできた輪」だ。不安な気持ちがなくなれば、すなわち外部に仲間ができれば、真っ先に瓦解するコミュニティである。そんな彼らは、君が1秒でも多く彼らの傍にいることを望んでいない。なんとなくそこにいて、「へぇ、大変だよねぇ、わかる」とうなずくことを求めているのだ。
それでもよいなら、お構いなく
それでも輪に加わり、1秒でも多く承認欲求のやり取りを繰り返していたいなら、どうぞ、お構いなく。
私だって、そんな集団なら堂々と出口までまかり通れるわ。
でも、少しでも心に響いた人がいるなら聞いてほしい。
お願いします。満員電車では、団子にならないで……