【仕事】拘束されるのが嫌で派遣社員やっている話
周囲にいる数少ない知人に「派遣社員をやっている」と告げると大抵、「え~、雑兵Aさんみたいな人が派遣~?」と言われる。
あえて言わせてもらおう。大きなお世話であると。
今日はそんな私が、右折湾曲した結果、なぜ派遣社員をやっているか細々と毒として吐いていく。
新社会人、正社員で入社
大学卒業後、私は新人のネームプレートを引っさげ、とある中小企業に正社員として入社した。
入社した先はブラック企業とは言えないものの、旧体質が強くのこっている会社で、たとえば有給を取ろうとしたら
「え?何に使うの?」
と言われたりする会社だった。
このため、気軽に休むことはできず、病気のときや免許更新を目的に有給を取得していた。
そうやって働いていくうちに、あるとき休日出勤を命令された。こちとら平日、死ぬような気持ちで残業をしているのに、休日も出勤とは地獄である。そんな思いを抱え、仕事をした。
作業は午前中で終わり、私は午後を満喫するためすぐさま家に帰った。
家でPCを立ち上げて遊んでいると、なにやら携帯が光りだした。みると、ディスプレイに会社名が浮かんでいる。嫌な予感がする。電話を取ると、上司が言った。
「ごめん、やること他にあったから、また出てきて」
私、転職を決意する
結果、私は嫌気がさし、その出来事がきっかけではないが会社を辞めてしまった。(原因は別の機会に話そう)
では何がいやだったのだろうか。解析した結果、私は仕事時間でプライベートを塗りつぶされたくなかったのだということに至った。
であれば、と私はアルバイトを始めた。とある食堂のスタッフだ。基本的には土日祝しか仕事がなく、行き詰った私は次にWワークとして派遣社員へ登録した。
そこで私は、派遣社員の醍醐味を知ってしまうのだ。
キャリアアップは望めない派遣社員。でも……
派遣社員にキャリアアップという言葉はほぼ存在しない。特に、私が最初に入ったのは倉庫作業員だったのでなおさらだった。
食堂で学生と戯れながら、はてまた平日は主婦たちに交じって倉庫に通う。休日は週に1日だったが、それなりの給与をもらえていたし、休みも取ろうと思えば取れた。
ある日のこと。大雪が降り、倉庫へ通うことが困難な日があった。この時、私は車を持っておらず、自慢のバイクでの雪道走行は困難であった。
その日、私は思い切って仕事を休んだ。
しかし、だれもこのことを咎めなかった。理由も聞かれない。そのとき私は
(こういった働き方もあるのか)
と素直に驚いた。
休みを取得しても怒られない。これって、なんて最高なのだろう。
生きること=仕事が苦痛なので
"好きなことを仕事にしたら、一生働かなくてもよい"というのは孔子の名言だが、はてこのように過ごせている人はどれほどいるのだろうか。
YouTuberやブロガーはまさしくそのような人生を体現している人たちなのだと思う。しかし、今の自分はそうではない。
事務の仕事は嫌いではない。しかし、好きでもない。
私はここにお金をもらいにきているのだし、遊びにきているのではない。
それでいいと思う。少なくとも、私自身は。
だからこそ、生きること=仕事、という考えがあまりにも苦痛だったのだ。であれば、生きること>仕事という式に変える手法を取るしかない。
それが、私の場合派遣社員だったのだ。
もし、働き方に悩んでいる人があれば、こういった働き方をしている人もいるのだと思ってほしい。
良くも悪くも人生、己がやったこと次第である。