私は雑兵

社内ニートが自律神経と戦っています。

【仕事/新卒】君がまだ勇者でないのであれば新卒フリーランスはあきらめなさい

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数年前から『新卒フリーランス』という言葉が流行っているようだ。

 

え?何?って人のためにざっくり説明すると、新卒の状態でフリーランスとして生計をたてるということだそう。

 

つまり

[大学生] → [フリーランス]

という構図だ。

 

普通なら

[大学生] → [社会人] → [フリーランス]

なのだが、この社会人時代がない人のことを『新卒フリーランス』というらしい。

 

今日は昨今、流行り始めたこの新卒フリーランスという進路について掘り下げてみようと思う。

まあ、人と違うことをやっている自分はかっこいい!って酔えるほど、自分に自信があるのはいいことだと思う。使い方を誤らなければ……

 

【目次】

 

就職活動に嫌気がさした若者へ

就職活動中の人、もしくは就職活動を控えている人がこの記事を読んでくれていることを想定して、あえて書かせてもらう。

 

就職活動が非常に不安ではないか?

 

嘘に嘘を重ねた糞みたいな面接とか、宗教の勧誘みたいな説明会とか、大学時代の思い出を100倍濃縮で語らなきゃいけなかったりとか。

そんな普段使わない能力をフル回転させなければいけないのだから、疲労して然り。当たり前である。

 

blog.me-zohyo.com

 

そうやって苦労して就職したところで、出迎えるのが夢のような職場かというとそうではない可能性の方が高い。

もはや、ソシャゲーのガチャみたいな仕様。会社ガチャ(人生中3年だけ新卒チケット使用可能)で将来が決まるのだ。

 

どうだ、嫌であろう。

 

自分の好きに生きていくというフリーランスの概念

そんな糞みたいな現実にぶつかって、不安を混じったドロドロの心を抱えて『フリーランス』って言葉を聞いてみるがいい。

 

フリーランス。ずいぶんと清涼な言葉ではないか。

 

なんたって縛られない。

自分の才能だけで食っていける。

周囲に「俺、フリーランスで食っていくから」なんて言えたらかっこいいし、鼻が高い。

 

数多の成功した大人たちは、口をそろえて「フリーランス最高!やるなら早めがいい!」と煽り立てている。

しかも最近では「大学なんてオワコン!もう大学いかずにサロンに入ってフリーランスをするのが最新!」なんて、勝手な権限で好き放題いっているのだ。

 

そりゃあ、若者も迷うわけである。

 

でも自分が何者か、果たして名乗れるだろうか。

しかし、一度立ち止まって考えてほしい。

そうやって声を上げている大人たちと同じ才能を、自分は持っているのだろうか?

 

そもそも、大学時代に何か成し遂げている人なら『新卒フリーランス』も大いに結構であると考える。

そういった人は学生時代を何かに費やし、すでに何者かになれている可能性が高いからだ。

 

たとえば、学生時代から運営していたブログで稼いでいるとか、プログラマとして稼いでいるとか。

そういう人は『社会』というものについてある程度理解しているし、社会の中に居場所を持っている何者かだ。

いうなれば、学生時代に魔王を倒した勇者であるといえる。

 

しかし、普通の学生はどうであろう。

普通に授業を受けて、普通にアルバイトをして、普通にボランティアして、酒飲んで、食って、寝て。

 

そんな普通の生活を背景に、君は一体、何者であるといえるだろうか。

 

大学を卒業するまで、君は大学生だ。

しかし、就職もせずに社会に出た途端、君の肩書は『無』へと離散する。

学生ボランティアで頑張ってきた経験も、アルバイトでリーダだった経験も、社会の前では無力だ。もっとすごい経験をした人がたくさんいるのだ。

 

そんな『社会』に、身を一つで放り投げられて君は生きていけるのだろか。

生き残れる才能や、何かが、君にはあるのだろうか。

何の装備なしに、魔王を倒すことはできるのだろうか。

 

 

フリーランスとは『自由』ではなく『自己責任』ということだ

厳しいことを言うようだが、フリーランスとは『自由』ではなく『自己責任』である。

自分は何かになりたい、という明確な目標があったり、すでに何かを持っている人は、それを武器に生きていけばよいと思う。

しかし、就職活動が嫌だという理由でフリーランスを選んではいけない。

 

何も肩書きのない人間が突然、目の前に現れて「仕事をください!大学卒業しましたけど、社会経験は皆無です!」と話し始めたら、果して君なら仕事を与えるだろうか。

 

何者でもない人間に、社会は決してやさしくなどない。

君が魔王に、装備なしの状態で戦えるのであれば構わないが、もし戦えないのなら『社会』というものを媒体に勉強をするのも一興ではないか。

 

もし、新卒フリーランスになり、ダメになったって、周囲の人はこういうしかない。

「自業自得だ」と。

 

結局、フリーランスというのは自己責任である。

自分の技術で食べていくというのは、全責任を自分が背負うということ。

仕事だって自分で取ってこなければいけないし、保険のことも自分でやらなきゃいけない。そのくせ、そこまで頑張ったって何かがあれば全部、自分の責任となる。

 

私は一時期アルバイトをして生計を立てていたからわかる。正社員には正社員のメリットがあるのだということを。

 

どうか、一度立ち止まって、自分がしたい本当のことと、そこへの道筋を考えてほしい。

君がまだ、勇者ではないのならば。