【仕事】時短前提で女性を無能にする職場自体が無能だと思っている
困ったことに、出産の予定はない。
子供がほしいと思うことも、そこに手間をかけるつもりも、予定にない。
私の周囲にはワーキングマザーがいるため「子育て大変なんだなぁ」ぐらいの感想は抱いているが、その程度である。
しかし、前の職業で先輩から言われた話が自分の中でも引っかかっていたので、今日は時短勤務前提で女性を無能扱いする社会に異議申し立てをする。
まあ、私に時短勤務の予定なんてないのだけれど。
【目次】
働きながら子育てをする時代の到来
一昔前であれば、男性が会社で稼いできて、女性は家庭に入ることが当たり前だった。
しかし、時代は流れ、もはや女性も働きに出る時代である。
男性の収入が不景気のせいで落ちたからなのか、男女参画社会施策で女性が仕事をしやすくなったのか。
とにかく、世の中に働きながら子育てをする時代がやってきた。
では、女性が完全に働きながら子育てをできるのだろうか?
無論、無理である。
女性が100%の力で仕事をしながら、子供という小さな命を守り育てるのは不可能なのだ。
男性の方はピンとこないかもしれないが、子供というのは兎に角すごいのである。
食べながら眠るし、3時間おきに起こしてくるし、放っておいたら勝手に死ぬ。
昔、戦国無双というゲームで「織田信長を脱出地点まで守れ!」みたいなミッションがあった。
燃え盛る本能寺で体力が削られるなか、織田信長を敵から守り、嘘みたいに阿呆なAIを積んだ織田信長を脱出地点まで連れて行かなければいけない。
子供はそれに似てる。放っておいたら勝手に死亡するうえに、手間がかかるのだ。
そうなると女性は時間を短くして仕事と育児に折り合いをつけるしかない。
しかし、前職の先輩はこれについて
「女性ってすぐ時短勤務とかするじゃん?役立たずだよね~」
と言っていた。
いやいや、女性に育てられた貴様が何をぬかしておるか。
そもそもなぜ、子育て = 女性の仕事 なのか?
そもそも、何故、子育て = 女性の仕事なのだろうか?
会社で稼ぐという役割が男女ともに参加できる世の中が来たのであれば、育児も男女ともに参加すべきではないのだろうか?
であれば、時短すべきは女性だけではなく、旦那さんの方もである。
何故、女性だけが時短勤務前提で無能扱いされなければいけないのか、甚だ疑問である。
確かに、男性ができない育児もあるだろうが、できる育児もあるはずだ。
それらを考慮せず、ひとまとめにし、女性に押し付け揚句「女性はいずれ時短勤務をするから無能」などとはひどい言いようである。
そういう人にはこういいたい。
「え?まだ育児に参加できてないの?」
時短勤務者が出た段階で回らなくなる会社ってなに?
というか、時短勤務者が出た段階で回らなくなる社会自体がおかしい。
社員の状況を考え、仕事の量を調整するのが上司の役目である。
もし、時短勤務者が出て仕事が回っていないのであればそれは上司の責任であり、女性が無能なわけではない。
それに、女性の妊娠が発覚して急にいなくなることは稀で、大抵の場合は引継期間等が設けられるはずだ。
それでも仕事が回らないのは、やはり女性が無能なわけではないと思う。
子供を産む、という行為は女性にしかできないのだから、その生き方を支援するのは社会として当たり前である。
それを支援できない社会の方がおかしいと、何故先輩は気付かなかったのだろうか?
時短勤務者が無能という考えが古いのではないか
以上より、私は時短勤務者が無能という考えの方が古いのではないかと考える。
そもそも、生きる < 仕事 という方程式自体がおかしい。
生きることが大前提で仕事はそれを豊かにする手段であるはずだ。
何故、生きていくことを仕事に阻害されなければならないのだろうか。
私には子供もいないし、今後こどもができる予定もないが、それでもこの社会的風潮には文句を言いたい所存である。
余談だが、この発言をした先輩はこの後すぐ結婚した。
奥さんは大変、苦労されるだろうなぁ、と今でも思っている。